スタッフ佐藤の 『車と無関係かもしれない話』020
スタッフ佐藤の 『車と無関係かもしれない話』
第20回 《遠隔透視》
寒い朝がつらい季節です。
さて、そんな日に多いのが朝一で車を少しだけ動かした時、ブレーキを軽く踏むと「キーッ」というブレーキ鳴き。
こんな異音が発生することはありませんか?
ご依頼があれば対処をしておりますが、これが意外と自動車整備士泣かせなのです。
ブレーキ鳴きは整備士にとって永遠のテーマです。
全く異常がなく、整備をした直後は発生しないのに、
翌朝の再確認で・・・・「キーッ」って、朝一でズッコケます。
とあるメーカーの車種や特定のブレーキパッドの材質など、根本的にダメなブレーキである場合もありますので、オーナーの気持ちを考えると心が痛みます。
それでも誠心誠意、最善を尽くしておりますので気になる方はご相談ください。
ブレーキパッドに鳴き止めを塗布する場合もあります。
画像は鳴き止めの処置後に残される、通称「パッド4兄弟」。
紙を敷いて秘密のスプレーを吹き付けるのでこうなります。
左右のフロントブレーキパッド、計4枚です。
この他にも面取り、グリスアップ、清掃を実施します。
ブレーキ関連でもうひとつ。
車検時にブレーキフルード ( ブレーキオイル ) を交換する時の話。
多分、私は一般的な整備士さんより時間がかかっております。
理由はひとつ「きちんと交換したいから」に尽きます。
まずエンジンルームにあるリザーブタンクをほぼ空になるまで吸い取ります。
これをやってから新しいブレーキフルードをタンクに注ぎます。
その後に各車輪ごとの交換を実施しております。
これをやらず、抜き取り量も少ないとタンクの古いブレーキフルードが下流の配管に移動しただけ、という結果になります。
格安の車検屋さんや、実施台数に追われている整備士ではできない作業です。
尚、最近のリザーブタンクは奥行きがあるので、画像の様な細いノズルで奥まで吸い取ってから新しいフルードを注いでおります。
最低でもここまでやらないと、ブレーキフルード交換とは呼べませんよね。
いつかの部品屋さん曰く、
『 実施台数の割にブレーキフルードの注文が少ない会社もチラホラ。
ブレーキフルードの注文状況で真面目な整備工場なのか判ってしまう 』
との事です。
確かに目で見えるタンク内の汚れはすぐ分かりますが、ブレーキ配管の中にあるフルードの汚れは、目では見えません。
しかし、遠くの部品屋さんからは丸見えだった訳です。
弊社は注文が多いらしいので、こんな会話になりました。
*ブレーキフルード ( ブレーキオイル ) は車検の際、必ず交換しなければいけない訳ではありません。
車両状況やご要望に応じて次回に持ち越す場合もございます。
以上
スタッフ佐藤の 『車と無関係かもしれない話』
第20回 《遠隔透視》でした。
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